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NHKドラマ「岸辺露伴は動かない」第3話「D. N. A」感想

今日も岸辺露伴のドラマの感想を書いていこうと思います!
よろしくお願いします!

今夜は第3話にして最終話「D. N. A」です。漫画版の方も含めたネタバレありです。

第3話 D.N.A あらすじ

前回志士十五に正気を取り戻す際に使ったヘブンズ・ドアーのことを
催眠術だとごまかして担当編集の泉京香について説明した岸辺露伴。

泉京香から恋人の写真家の平井太郎の記憶喪失を催眠術で探って欲しいと頼まれます。

太郎は6年前に交通事故に遭い、一命は取り留めたものの今までのように写真が撮れなくなり社会復帰できずにいました。

その話は断るものの露伴は出かけた先、そとにある階段を降りている最中に
京香と太郎の2人に出会い、また催眠術を京香から頼まれます。

そこを片平真依という女性が、3人のすぐそばを子供を抱いて階段を降りてくるのですが、突然その子供が太郎の服をつかみ「はちにんこ」と呟きます。

子供に服を掴まれて太郎はその場で倒れてしまい、頭を打ってしまいます。

意識はあるものの念のため、病院に向かうのですが、その瞬間露伴は太郎の服を掴んだ子供に違和感を覚える…といった内容でした。

最後まで見た感想

今回の第3話もめっちゃ面白かったのですが、今までの2話とはタイプが違う話のように感じました。

第1話の富豪村、第2話のくしゃがらの雰囲気が怪奇とするならば今回の第3話の「D.N.A」は不思議と言った表現がしっくりくるような気がします。

この話には真央ちゃんという女の子が出てくるのですが、その子は

  • 左右の目の色が違ったり
  • ぬいぐるみで壁を作ってその中に閉じこもったり
  • 言葉を逆さまにして話したり 例「こんにちは」→「はちにんこ」など
  • この子の身の回りでやたらと事故が多かったり

そんな不思議な部分がいくつかあるのですが、露伴はこれらを
「見た目は遺伝だがそのほかの部分は個性」とだと説明します。

普通ってなんだ?、とも話し、真央ちゃんの姿が不思議な力で見えなくなった後、狼狽している母親の真依に対し
「真央ちゃんを覆い隠しているのはあなたじゃないのか?」と諭します。

ちなみにこの第3話にも元々の原作があるのですが、そちらでは真央ちゃんは

  • 歩く時絶対に音を立てない
  • 立っている足下がじっとりと濡れる
  • マツ毛も目ぶたにはなく、下側だけにもの凄い量ではえている
  • もみあげもアゴまである
  • おしりに5センチくらいのつるつるのしっぽがあり、他人が触れると
    全身の皮膚が周囲に対し保護色化する

などの個性があり、露伴は「この子は何も悪くない」と言います。
(足下が濡れるって相当不便そう…)

原作とドラマの共通しているところは
「言葉を逆さまに話す」という部分くらいで他の大部分で改変がなされています。

正直、今回の第3話は全話の中で最も原作からの改変が大きかったと思いますね。

改変された大きな部分は他にもあり、


原作では交通事故で亡くなった真依の夫と、その後再婚する相手の関係は
「夫が事故で死んだ時と同じタイミングで、登山をしていて滑落し一度死んで戻ってきた」男で、真央ちゃんはその男が登録した精子バンクの精子から生まれていたのですが

ドラマの方では、

「夫が事故で死んだとき、臓器移植をしておりその臓器の提供を受けた男(太郎)と惹かれ合う」と言うことになっていまして、真央ちゃんは夫が死ぬ前にすでにお腹の中にいた子供になっていました。

「夫から臓器移植」をされたという部分がドラマオリジナルだったわけですね。

あと今週も櫻井孝宏さんは出演されていました。

病院のアナウンス担当でしたね。

3話とも皆勤賞でしたね。どこで出てくるのか探すのも楽しかったです。

途中でサイコロを振るシーンは4部の仗助とチンチロリン勝負をするシーンはオマージュだったのでしょうか?

「真央ちゃんの周りで事故が多発する確率は非常に低いがゼロではない」ということへの説明に繋がっていたように思えます。

その回で仗助は1日に2回交通事故にあった人物のことを話していましたし、原作を強く意識している作りだと思いました。

あと細かいところですが、ドラマに出てきた缶コーヒーのメーカーが「JOJOEA」になっていました。

細部までのこだわり、ジョジョ愛を感じますね。

第3話のテーマとは

今回の話には個人的に大きなテーマが2つあった様に思います。

1つは「受け継がれる愛」という部分。

ジョジョという作品にとって「受け継ぐ」というのは重大な部分の一つであり、今回は臓器移植によって亡くなった夫の妻と娘への愛、魂といったものは太郎に受け継がれたのでしょう。

ヘブンズ・ドアーによって本にされた3人がそっくりな「飛び出す絵本」だったことからも「3人の心の繋がり」を感じ取ることが出来ます。

そして2つめは「子供の個性」という考え方。

真央ちゃんのとる行動について「この子の性格、つまり個性」と説明します。

そして真央ちゃんをこうさせているのは
「真央ちゃんを隠したいという母親である真依の無意識」であると伝えます。

ただ、世の中には真依と同じように子供がダメになってしまうのを恐れ、
普通であってほしいと願う親が多いのではないかと思います。

ジョジョの世界には個性的な人間が数多く登場しますが、露伴の言うとおり
どこからどこまでが普通なのでしょう?

多様性の時代と言いますが、日本はまだまだそのあたりは閉鎖的な様な気がします。

全3話見終えて

久しぶりにテレビドラマを見て面白いと思えた3日間でした!

俳優陣の皆さんの演技も素晴らしかったのですが、小林靖子(こばやしやすこ)さんの脚本も素晴らしかったです。

ジョジョのアニメの脚本もされているんですね。気づきませんでした。

小林靖子という名前、今後覚えていようと思います。

要所要所に徐々に対するリスペクトが見えた素晴らしい3話でしたねェー。

ドラマの出演者、制作陣の皆様に敬意を表したいッ!

そんな3日間でした。

出演者、制作陣の皆様本当にお疲れ様でした!

いつかまた第2弾、お願いしたいです!