忍者と極道 感想

現在「忍者と極道」の更新がお休みなのでその間に単行本5巻分のストーリーを振り返っていく(第二章 11話)

今日も忍者と極道のストーリーを振り返って書いていきたいと思います。

陽日と夢澤の闘い、どうなるのか!?

最新話までのネタバレを含みます。よろしくお願いします!

第11話 熱い方が勝つ

まず最初の1ページ目は

陽日に腹に穴を開けられた夢澤の背中、その背中から見える陽日の姿でした。

「竹本の親父の組長(オヤジ)の…極道の無念晴らすまでッッ!!!」
「オレはまだッッ死んでたまるかああああ!!!」

全身の火傷に加え、腹には完全に貫通して向こうが見えるほど穴が空いています。

陽日が周りを見てみると、他の極道も炎に苦しみながらもまだ生きています。

「バカな!!常人の体力ではありえない……!薬(ドラッグ)でも使っているのか!?」

そして極道達が闘いの前に口の中に何か入れていた様子を思い出し、やはりあれが麻薬の摂取、極道が忍者を殺せた秘密だと気づきます。

そして陽日がヘルズ・クーポンの秘密に気づいた時、夢澤は陽日の能力に気づいていました。

炎が消えた自分の身体から“何か”を抜き出した夢澤。

そこにあるのは皮膚片、角質でした。

陽日が超高温の自身の角質を飛ばして、自分たちに着火したことに気づく夢澤。

同時に宙に浮くのも灼熱ゆえに生じる上昇気流を利用している…と仮定?します。

夢澤の趣味はEテレも理系番組を観ることでした。

しかし、どうやって陽日を倒すかは思いつかない夢澤。

銃は落としてしまい、残ったのは抜き身の短刀(ドス)のみ。
(極道さんの誕生日プレゼントのようです)

その一本の短刀を大切に握りしめる夢澤。

極道が忍者を殺した秘密を早く伝えようとする陽日。
覚悟を決め笑いながら忍者を殺すと呟く夢澤。

再び宙に浮かぶ陽日。

それを見て「オレはただ前へ真っ直ぐ進む…それだけよ」

そう思った夢澤ですが、やはり傷が深かったらしく、激しく吐血します。

「ここまでか?オレの力は… ああ…そうかよ 仕方ねェなァ」

そして夢澤は、

極道さん 気合い…ください

自らの腹に短刀を刺します。

その姿を理解出来ない陽日。

「気合い入ったああ!!! これで殺れるぜ!!!」

叫ぶ夢澤の姿に圧倒される陽日。

その一瞬の隙をついて

竹本組名物 “男結塔”!!!

炎に包まれた竹本組の他の組員達が、組み体操のように自分達の身体を重ね合わせ宙に浮かぶ陽日の身体を掴みます。

完全に不意を突かれた陽日。

陽日の動きを封じた竹本組組員。

「夢澤の組長(アニキ)今だぜェェッ 殺っちまええ!!!」

そして夢澤は

舎弟達(みんな)!!!

馬鹿野郎…馬鹿野郎!!

ありがとう!!!

馬鹿野郎と言いながらもありがとうっていうのがいいんですよこのシーン。

“進撃の極道電車道”(ヤクザライナー) 出発侵攻!!!

2人がそれぞれの思いを胸に最後に向かい合います。

夢澤は腹から血を吹き出しながら、竹本組組員の身体を駆け登りながら陽日に短刀を突き刺すべく走ります。

そしてそんな夢澤を迎え撃つ陽日。自身の身体を纏う炎を龍の形にして対抗します。

このシーン、見開きなんですがまるで宗教画のように見えるのは私だけでしょうか。

今にも消えそうな命が沢山表現されているような感覚になります。

そして11話の最後は男結塔の上から見下ろした風景で終わります。

闘いの決着を予感させるページですね。

しかしこの男結塔、ちょっと高すぎますね。

いくらヘルズ・クーポンで強化しているとはいえ、これは決死の覚悟があるからこそ出来るわざですよねえ。

第11話を読み終えて

今回夢澤は自分の腹に自ら短刀を刺します。
(しかもその時の音がドスですからね)

これは助かろうと思ってないってことですよね。死を覚悟してでも忍者を殺す、先代の組長の仇をとる、それだけを考えている。

夢澤は極道であり、人を殺すことに抵抗はなく、竹本組として詐欺などの悪事もしています。

しかし、仲間に対する純粋な優しい想いだけは本物であり、自分の命は惜しくはない、そういう灼熱(あつ)い男なんですよね。

進撃の極道電車道なんですけど、初登場のシーンでは少しフフッて笑ってしまったんですよね正直。

でも陽日に向かっていくシーンでのこの極道技巧はすごく格好よく見えるんですよね。

竹本組のみんなの力を借りながら、陽日に向かって命を燃やしながら駆け抜ける夢澤。

次の第12話でいよいよこの2人の闘いは決着が着きます。