今日も忍者と極道の感想(先読み分)を書いていきたいと思います!
ネタバレ有りです!よろしくお願いします!
第50話 「天体観測」 感想
「あの時 あれがなかったら どんな大人になれただろう」
今回の話は司令(オーダー)と攻手(アタッカー)の回想から始まります。
もうこの時点で読んでいて少し落ち着かなかったです。
司令の元々の名前はヒデユキ。攻手の名前はタカヒロ。
2人はボイスチャットをしながらFPSゲームをしていました。
(FPSとはファーストパーソン・シューターの略で一人称視点シューティングゲームのことです)
もうこの頃からヒデユキは耳の良さを生かして、タカヒロに敵の位置を暗号で伝えるという手段をとっていました。
その時タカヒロの顔面の左側は大きく腫れていました。
タカヒロは父親から虐待のような厳しい空手の指導を受けており、殴られていたのでした。
ヒデユキの方も、大学を出たら会社継いで許嫁と結婚、嫌がると泣き叫び自殺未遂をする、そういった精神的な虐待を受けていました。
2人の夢はプロゲーマーでお金を稼ぎ生活していくことでした。
そして2人の元に企業からスポンサー契約の話が書かれたメールが届きます。
今度開催されるオフラインでの大会で優勝することが条件でしたが、2人は自分たちの夢に大きく近づいたことを大喜びします。
しかし…。
ヒデユキの親に大会に出ようとしていたことがバレてしまい、ヒデユキはタカヒロに大会に出られなくなったことを電話で申し訳なさそうに伝えます。
時計は午前2時を表示していました。
そんな中、電話で話していたヒデユキが部屋の窓から外を見るとそこには自転車に乗ったタカヒロの姿が。
タカヒロも親にバレてしまい、親に暴力をふるわれたのか顔中が傷だらけでした。
しかし夢が諦めきれないタカヒロは背中にヒデユキを乗せて大会が行われる東京まで自転車で行こうとします。
タカヒロが全力で自転車をこぎ、ヒデユキがスマホで東京までの道を調べる。
タカヒロがヒデユキの”手足”となり、ヒデユキがタカヒロの”眼”となる。
2人は全力で東京を目指し向かいます。
ですが…。
2人は交通事故に遭い、タカヒロは両目を、ヒデユキは両腕と両足を失ってしまいます。
タカヒロの叫びを聞きながら、何も言えずヒデユキは満点の星空を見ながら自分達がもうFPSができなくなったことを悟るのでした。
こんな悲しい天体観測はそうそう無い。
そしてこの時2人の中の何かは割れてしまったのです。
場面が変わり、逃げ惑うタカヒロの父。
そんな父をヒデユキを背負いながらナイフを片手に追い詰めるタカヒロ。
実の父親を殺害します。
「こいつも…殺ったな」とヒデユキ。
「ああ…オレ達これで親殺しだ」とタカヒロ。
オレ達、ということはヒデユキの親も殺害した後なんでしょうね。
これからどうするか途方にくれる2人の前にガムテと大臣が現れます。
2人の闘う姿を見ていたガムテは2人をグラスチルドレンにスカウトするのでした。
そして回想は終わり、現代…。
司令と攻手となった2人は、神賽惨蔵の手により首をはねられていました。
司令を呼び続ける攻手。
「狙撃手は近づけば脆弱(チョロ)い…」
「忍者の”長”的にしたが汝等の敗因よ」
2人を見ながらルビ芸台詞を言う惨蔵。
司令を呼び続ける攻手。
司令も答えようとしますが距離が遠く声が届きません。
そんな2人を見ていた惨蔵、司令の首を「ざまみろ糞餓鬼」と蹴飛ばします。
(49話でその首蹴飛ばし戯れてくれるわと言っていたので有言実行です。)
その結果、司令の首は…攻手の目の前に。
「01・01・01・01ッ!!目の前だ攻手!!!」
「オレはお前の目の前に…すぐ傍にいる!!!」
ここで暗号で自分の場所を伝えるんですけど全部01なのなんかいいなと思いました。
オレ達はずっと一緒だと伝える司令。
涙を流す2人に対し、あんな青臭い青春芝居は見とれんわいと言い
最後に「ブッ殺した……!!」と呟きながら立ち去る惨蔵、そして司令と攻手の笑顔のコマで今回の50話は終了となります。
50話を読み終えて
切ない。
もう凄く切ないよ、今回。司令と攻手の2人に感情移入しちゃって読んでいて胸が締め付けられる思いでした。
黄金球(バロンドール)、毒(ブス)、天使(アンジュ)、他のグラスチルドレンもこういう過去あるんだろうなー。
毒は顔に焼けただれたような痕があるんですけど親にやられたんですかね?
多分この四章はこれからもこういった切ない話が続いていきそうな気がする。
あと大臣達、前の世代と言っていいのか分からないですけど、忍者に以前殺されたグラスチルドレンのエピソードは語られないのでしょうか?
以前近藤先生はグラスチルドレンのエピソードを外伝で描きたいと言っておられたのでそこも気になりますね。
ただこのブログを書いている時点で近藤先生は体調を崩されて療養中でいらっしゃるので、まずはお体を休めて元気になられてから描いて頂ければと思います!
私は単行本の5巻を読みながら、ゆっくりお待ちしております!