今日も忍者と極道のストーリーを振り返っていきたいと思います。
前回お互い名乗り合ってから闘い始めようとした陽日と夢澤。
今日はこの間の続きです。最新話までのネタバレが含まれます。
第9話 噫無惨
タイトルは【ああむざん】と読みます。
9話は極道(きわみ)さんと夢澤の会話、回想シーンから始まります。
「夢澤、忍者は畏怖(こわ)いよ」
そう言った後“忍者”と“常人”の戦力差は“羆(ひぐま)”と“鼠(ねずみ)”程度とよく言われると説明する極道さん。
そして壊左と闘った時に出来た右肩の傷を夢澤に見せます。
ヘルズ・クーポンの力である程度は塞がったものの、その痕はまだしっかりと残っていました。
『あと数センチで私は死んでいた』
『同胞を殺された忍者は更なる脅威となる』
『夢澤、決して油断するな』
そういったことを夢澤に静かに語りかけるのでした。
(あと背中のシヴァ神の刺青の説明も)
そして回想は終わり、能力を発動した陽日が湯澤率いる竹本組に襲いかかります。
忍手暗刃“灼華繚乱”(しやつか りようらん)
宙に浮いた陽日が何をしたのか、夢澤を除く竹本組の組員の身体が一瞬で炎に含まれます。
動揺しながら「死にさらせェェェェ!!!」と言いつつ銃を陽日に放つ夢澤。
しかし、弾は陽日に当たりはしたものの一瞬にして溶け、ダメージはない様子。
「鉛弾が!!バレンタインに作ったチョコの如く……!!!」
「…灼熱(あつ)過ぎる!!!単純(シンプル)に…!!!」
(バレンタインに食べたでも貰ったでもなく、作ったというところが夢澤という人間を表しているように思えます。)
そして宙に浮いたままの陽日は夢澤に対し、何かを飛ばしその直後夢澤の身体も他の組員と同じように一瞬で燃え上がります。
夢澤がその技について思考を巡らした一瞬の隙をつき…
陽日の暗刃が夢澤の腹部を突き破るのでした。
この時の陽日はどこか悲しげな顔をしていますね。
そして致命傷を受けながら、夢澤が考えていたのは先ほど逃がした恵介、高志、仏茶の3人のことでした。
心優しいお前らはー…生きろ!!!
その頃、恵介は忍者(しのは)くんと鉢合わせていました。
「…なあ てめー 極道だろ?」
忍者くんのあまりの迫力に
『夢澤の組長(アニキ)が連れてってくれた上野動物園の“虎”みてーだ…!!適わねー…100%だ…!!!』
と自分の死を悟る恵介。
(夢澤、バレンタインにチョコ作るし、動物園にも連れてってくれるし組員にとっては本当に優しい人なんだろうね)
しかしその顔を見た忍者くんは
「…んだよ まだ“童貞”(ガキ)じゃね…!!!」
殺人未経験(ドーテー)に用はないとそのまま立ち去ろうとします。
見逃して貰えた、と安堵しかける恵介でしたが、ふと夢澤と初めて会ったときのことを思い出します。
その時の恵介は所属していた組を忍者に潰され、雨の中ゴミ捨て場に座り込んでいました。
夢澤にこれからのことを聞かれ、自分のような極道はこうして下を向いて野垂れ死ぬのがいいかもなと話す恵介。
しかし夢澤は泣きながら
「世間なんざ関係ねえ!!!
顔を上げた方向 それが極道(オレら)の“前”だ!!!
下向くんじゃね恵介ェ!!!てめーは前向いて生きろ!!!」
そう熱く勇気づけるのでした。
その時のことを思い出した恵介はヘルズ・クーポンを口に入れ
忍者くんの前に立ちはだかるのでした。
歯をガチガチと鳴らし恐怖に震えながらも
「これが極道(オレ)の“前向き”だ!!!
忍者ァ!!!ここは死んでも通さねえ“絶対”(ゼッテー)だ!!!
夢澤の組長(アニキ)はオレが護る!!!」
そう言って自分の胸を強く叩く恵介。
その頃烏合の巣では色姐が忍者くんと陽日のことを心配していました。
そして帝都八忍の長である神賽惨蔵は
「極道が忍者を殺せた“謎”、それに加えて懸念はもう一つある」
と話します。
「この神賽惨蔵この眼で400年間観てきた限り 最も多い忍者の死因!!」
「“情”に心揺れし忍者は いとも容易く誤断(ミス)って死ぬ……!!!」
ここで第9話は終了です。
第9話を読み返して
私はこの次の10話も呼んだ上でこの9話を読み返した訳ですが、この後の展開を知った上で改めて読み返すとやはり切ないですね。
震えながら忍者くんの前に立つ恵介。漢です。
今回の話で神賽惨蔵は少なくとも400年以上生きていることが改めて描かれていました。元々極道さんの話す過去の出来事の中で彼の名前は出ていましたが。
恐らく惨蔵は数え切れないほど仲間の忍者の死を観てきたのでしょう。
それでも未だに忍者として活動しているのは流石最強最古の忍者といったところです。
今回の9話で陽日と夢澤の闘いは決着か!?と思われましたが、まだこの闘いは終わってはいませんでした。
次に続きます!