今日も私ライオネルのオススメの漫画を書いていきたいと思います。
よろしくお願いします。
今日オススメしたいのは本田優貴先生の
「ただ離婚してないだけ」です。
この漫画は私が今まで紹介してきた漫画とはすこしタイプが違う漫画になっております。
でもタイプは違えどかなり面白い漫画に違いありません。
ネタバレが含まれます。ご了承下さい。
あらすじ
この漫画の主人公の名は、柿野正隆(かきの まさたか)
年齢は35歳。職業はフリーWEBデザイナー。
彼は既婚者であり妻で高校教師の柿野雪映(かきの ゆきえ)29歳と一緒に暮らしています。
結婚7年目です。
この漫画はこの夫婦の食事のシーンから始まります。
妻が用意してくれた食事を二人で食べる夫婦。
一見仲睦まじい夫婦の生活に見えますが、二人の間に会話らしい会話はありません。
そして雪映は車でどこかに出かけます。恐らく職場である高校でしょう。
フリーWEBデザイナーである正隆は自宅で仕事をしているようですがなかなか上手くいっていないようです。
そんな中、自宅に若い女性が訪れます。彼女の名は
夏川萌(なつかわ もえ)
白泉新聞(はくせんしんぶん)の販売所で働くこの地区の担当者です。
継続契約の話に来たようです。
そして正隆は継続契約の話が終わった後…、
萌を自宅に招き入れます。
二人は不倫をしていたのでした。
行為を終えた後、萌は正隆に「旅行に行こう」と提案します。
一度は断る正隆でしたが、後に考え直し旅行に行くことを
了承し、二人は箱根に出かけるのでした。
萌の告白
箱根旅行を楽しむ二人。
豪華な旅館に泊まります。
しかし二人で内風呂に入っているとき、萌が突然正隆に
子供が出来たことを伝えます。
動揺する正隆。話し合いの結果、子供は堕ろすことに。
そんな中、雪映に不倫していたことがバレてしまいます。
雪映の泣いている顔を見て今までの自分の行いを後悔する正隆。
二人で夫婦としてやり直すために正隆は萌に
「萌ちゃん
ゴメンなさい
妻に全部バレてしまいました
会えなかったのは
その為です…
妻をこれ以上傷つけたくない
ので
終わりにしたいです
急で一方的で本当にゴメン
申し訳ない
さようなら」
といった文面の連絡を送りつけ関係を断とうとします。
正隆自身も言っていますがかなり一方的ですね。
そして3ヶ月経ち…
正隆と雪映の夫婦は、不妊治療・体外受精の説明会に出かけていました。
恐らくこの夫婦は子供が出来ないことをすっと悩んでいたのでしょう。
(そんな描写があります。)
もう一度前向きに子作りに励む二人。
しかし暗雲が立ちこめます。
不倫の末に
萌が正隆のストーカーのような状態になってしまったのです。
萌の影におびえる正隆。
そしてビクビクしながら帰宅した際、雪映から
子供が出来たことを伝えられます。
涙を流しながら喜ぶ二人。
そんな二人の喜ぶ声を玄関のドアの外で萌が聞いていました。
そしてこのぐらいの時から、
車を傷つけられる、無言電話がかかってくる
等の悪質な行為が二人の身に襲いかかるようになります。
正隆は萌を妊娠させてしまい、中絶をして関係を断ち切ったことを
雪映に伝えます。
「愛情が無くなったとしても
あなたはこの子の父親だから
ちゃんと反省して下さい」
大事そうにお腹を触る雪映から諭させる雪映。
そして二人の自宅にまた電話がかかってきます。
萌からの電話だと思い、電話に出る正隆。
話がしたいと伝えますが、電話の向こうにいたのは
萌と付き合っている者だと名乗る男。
正隆が電話で話している最中に、鳴るインターフォン。
玄関先にいたのは萌でした。インターフォン越しに
「正隆さんと不倫交際していた夏川萌でーーーす」
と話す萌。
追い詰められた萌は普通の精神状態ではありませんでした。
玄関を開けた正隆に抱きついてきました。
妻の手前、萌ちゃんと呼んでいた萌を
「夏川さん」と名字で呼ぶ正隆。
その一言が最後の引き金となり、激昂し
包丁を取り出し、雪映に襲いかかる萌。
そして…。
ここまでが一巻のおおむねのあらすじです。
読み終えて
最初この漫画を見かけたのは、私が大好きなインターネットカフェでした。
1巻を途中まで読んで
「なるほど、不倫が原因でトラブルに巻き込まれていくんだな」
と考えながら読んでいたのですが、途中から私の思いもよらない展開になっていきました。
この漫画を読んでいて恐怖を感じたのは、
恐ろしい秘密を抱えながらも普通に生活しようとしている夫婦の姿です。
日常に潜む闇といいますか、表と裏でこんなに違うのかと、そのギャップが恐かったです。
またこの漫画は単行本5巻で完結するのですが(正確に言うと本編は4巻で完結しており、5巻目はIFストーリー)3巻以降の巻末には、弁護士、芸人など様々なジャンルのプロフェッショナルな皆さんの解説が載っているのですが3巻に載っている元警視庁刑事の方の解説で
「この漫画を読んでまず感じたことは、作者の体験なのかと思えるほどリアルなものだということだ」
という言葉が印象に残っています。
巻数こそ少ないですが読み応えは相当あります。
「ただ離婚してないだけ」是非読んで見て下さい。