忍者と極道 感想

今週からしばらく忍者と極道の更新がお休みなので単行本5巻までのストーリーを振り返っていく 第一章(第5話)

今日も張り切って忍者と極道のストーリーを振り返るブログ、やっていきたいと思います。

ただ、その前に私ライオネルのブログ、Twitterを見て下さっている皆様に訂正と謝罪がございます。

私、忍者と極道の登場人物「璃刃 壊左」(あきば かいざ)の名前を
間違って璃刃 壊佐と書いておりました。

ブログの方は既に訂正し、Twitterの方でもリプで訂正しました。

忍極構成員としてお恥ずかしい限りです。

大変申し訳ありませんでした。今後はより注意してブログを書きたいと思います。

それでは前回の続きからです。

今回もネタバレが多く含まれますのでご注意下さい。

第5話 優しき男共(前編)

忍者くんと極道さん。

池袋のラーメン屋にてプリンセスシリーズの伝統、主人公と敵の友情について話しています。

互いに話の合間に考えるのは

「慕っていて」「殺された」壊左のことを考える忍者くん。

「闘って」「殺した」壊左のことを考える極道さん。

壊爺の仇を討とうと決意する忍者くんに対し、極道さんは残りの忍者を殺す方法のことを考えていました。

この時の2人の会話の中、初めて本編の方で“終焉の脚本家”(しゅうえんのらいたー)こと幡随院孤屠(ばんずいいんこと)の名前が出てきます。

会話中に日本酒を頼む極道さん。

日本酒の徳利を見て酒の話をしていた時の壊爺を思い出す忍者くん。

思わず「極道さん ちょい 酒ちょーだい」とその日本酒を一口飲んでしまいます。

そして派手にぶっ倒れる忍者くん。

ここで店長(マスター)が「嫌ああああ 未成年飲酒で営業停止ィ」と言うのですが人がバンバン死んでいるこの漫画で普通の心配をしているのが何とも面白いんですよ。そりゃお店心配ですよね。

倒れた忍者くんを心配する極道さん。

ここで忍者くん、極道さんに対し壊左のことを「本当の親みたくよくしてくれた人」と言い、その人が亡くなった悲しみ、辛い気持ちを酒で洗い流したかったと話します。

それを聞いた極道さん、

「いいかい忍者君 君の気持ちはよくわかる…痛いほど……!!」
「大切な人を失う…それは酒でも流せぬほど悲しい………!!」

「だったら………!!」
「そんな時はーーー」

「いっぱい泣くんだ…!!!」

そういって忍者くんを強く抱きしめ、抱きしめられた忍者くんは大声をあげて泣き出すのでした。

自分の大切な人を殺した人物に抱きしめられ、泣き出すという真実を知っている読者からしてみればなんとも言えない気持ちになる場面です。
(もちろん2人はそのことを知らないわけですが)

そして店を出て極道さんに謝る忍者くん。

極道さんは別れ際まで忍者くんを優しくいたわります。

そして見送った後、一人

「…大切な人の 死…か…」

そう呟いた次の瞬間、極道さんの両眼から涙がこぼれ落ちます。

「……あれ?」と困惑する極道さん。

ここかなりキーとなる場面じゃないかと思います。

最新話まで読んだから言えますけど極道さんは自分を慕う夢澤や殺島が死んだときですら涙を流しませんでした。
(血涙を作ったり、タバコに火をつけたりと弔う気持ちはあった様子)

今のところ最新話までで極道さんが涙を流したのはここだけですね。
(ガムテの外伝でも演技で泣いてましたがあれは人を欺くためで本心ではないでしょう)

そして場面は変わり巣鴨駅前。

酒を飲み眠気に襲われ道路に座ったまま熟睡してしまった忍者くん。

その忍者くんから財布を盗もうとするチャラい2人組。

しかし彼らの車(BMW)が急に燃え出します。

それを見て逃げ出す2人組。

「で…でもオレの高級車(ビィーエム)ゥ~!!」
「あれ盗車(トーシャ)っショ 警察(ポリ)来たらなんて説明すんよ!!」

寝ている高校生から財布盗ろうとするし、盗難された車運転するし極道ほどではないにしろコイツらも結構な悪党ですね。

命が奪われなかっただけでもありがたいと思いなさい。

そして忍者くんに歩み寄ってきたのはスラッとした好青年。

暗刃の形になった右手からはシュウ…と音がしています。

忍者くんを「忍者(しの)くん」「僕だよ 陽日(のどか)」と呼び起こします。

その顔を見て

「悪い…陽兄(のどにい) こんな時に…」そう言って下を向く忍者くん。

壊左のことを話し出す陽日。

「“べしゃり烏に聞いたよ…壊爺のことを…!!」
「悲しいよ… なんで壊爺が…!!僕もーーーとても悲しい…!!」
「壊爺は東京忍者(しのび)すべての師だ…!!」
「仇は…必ず…討つ!!」

そういって陽日は涙を流すのですがその涙はすぐに音を立てて
蒸発してしまいます。

彼の超高温の得意体質が分かりやすく表現されているコマですね。

第5話はここまでとなります。

第5話を読み返して

極道さんて家庭環境ととある事故が原因で感情が分からない、という話でしたけど、忍者くんとの会話や涙を亡くしたシーンを見る限り、彼自身も大切な人を亡くした過去があるように思えてならないんですよね。
(この時点では夢澤も殺島も生きてますし)

とある事故というのは「感情というものが分からない」と言っているシーンで描かれている大きな頭の傷が関係あると思うんですが同時に誰かの死も関係している、そういうことでしょうか。

それは第47話で出てきた髪の長い誰か(もしくはその人の頭に手をやる誰か)なのでしょうか?

この第5話では忍者くん、極道さん、陽日と3人がそれぞれ涙を流すのですが声を上げ泣き出す忍者くん、泣いている自分に戸惑う極道さん、仇討ちの決意を口にする陽日と三者三様でしたね。

章ごとに振り返る予定でしたが書きたいことが多くなかなか進みませんねw