今日も私、ライオネルのオススメ漫画、紹介させて頂きたいと思います。
今回は週刊少年ジャンプで、現在大好評連載中の
甲本一(こうもとはじめ)先生の「マッシュルーMASHLEー」です。
(以下、若干のネタバレが含まれます。)
甲本先生はこの作品が初連載となります。甲本先生のプロフィールとしては
- 小学生の時、ボーボボと銀魂にハマる。
- 中学3年から高校1年にかけて、ギャグコメディ作家を目指し、新人賞に何度か投稿。しかし、たいした結果が出ず。
- 同年代にすごいクオリティの新人が現れ、絶望と共に諦める
- その後、しばらく漫画から離れ、部活とか勉強とか普通に生きる
- 大学4年になり、就職活動で40社くらい落ちる。周囲の人間が次々と内定をもらっていき、焦る。
- 就職活動中、なんやかんやで1社内定をもらう。
- しかし、入社してから先輩社員に
「この会社はミスが重なるとデスクの引き出しで指をギロチンされる」と聞く。 - 会社を辞めることを決意。
- そして漫画家になることを決意。
- 漫画家を目指すことを両親に反対されるが、やはり勢いで会社を辞める。
- 「2年以内で連載出来なかったら諦めるから」と両親を説得する。
- 警備のバイトをしながら漫画を描くが、なかなか上手くいかず。周りは
ボーナスの話とかをしてて気に病む。 - そんな中、2020年週刊少年ジャンプ9号からの連載が決まる。(実際はこの連載の前に2回読み切りがジャンプGIGAに掲載されている。)
- しかし甲本先生も新人、担当編集も新人だったため、2人とも焦る。
- 同時期に5つも連載が始まるため、担当の方から
「アシスタントが全然見つからない」と告げられる。
笑うしかない状況。 - 5話くらいまで原稿の規格とか色々ミスりまくる。
笑うしかない状況。 - 絶望以外の未来が見えず絶望。
- ついに新連載が始まる。ファンレターがきてめっちゃ喜ぶ!
(上記、wikipediaと単行本1巻の情報参照)
簡単に書きましたが、これが甲本先生のプロフィールになっております。
単行本にはもう少し詳しいことが書いてあります。
正確な時間軸は分かりませんが、会社員を辞めてから、ジャンプで連載を決めるまで2年経っていないのではないでしょうか?
相当な努力をされたことが窺えます。
魔法の世界が舞台
そしてこの、マッシュルーMASHLEーがどのような漫画なのか説明させて頂きます。
この漫画がどのような漫画か一言で説明すると、
ハリーポッターの世界にワンパンマンのサイタマがいたら…。
といった感じです。漫画の説明に漫画のキャラ出すの分かりづらかったら
すみません。
まず、この漫画ですが、「魔法界」と呼ばれる世界が舞台です。
みなが当たり前のように魔法を使い
当たり前のように魔法が日常にある世界
魔法は神から与えられたものとされ
魔法の巧拙によって身分が決まるそんな世界
そんな魔法が当たり前の世界で、「魔法が使えない少年」
マッシュル・バーンデッドが今作の主人公です。
魔法が全ての世界
第1話の冒頭で、彼は死ぬほどデカいバーベルを持ち、
めちゃくちゃ激しく筋トレをしています。
彼はレグロ・バーンデッドという75歳の男性と、森の中の家で2人暮らしをしています。
(ちなみにレグロはマッシュルのことを息子として接していますが、マッシ ュルは彼のことをじいちゃんと呼んでいます。)
マッシュルは彼に言われて筋トレをしていたそうなのですが、何故筋トレばかり自分にさせるのか?とレグロに尋ねてもレグロははぐらかし答えようとしません。
実際は魔法が使えないマッシュルの身を案じ、せめて筋トレだけでもさせておこう、という親心が理由だったのですが、それはまだ伝えるべきではない、と考えていたようです。
レグロはマッシュルに「ワシのいない間に街に行ってはいけない」と伝え、外出するのですが、マッシュルは限定品のシュークリームが食べたいがあまり、街まで出かけてしまいます。(彼の大好物なのです)
しかしその際、魔法警察に顔を見られてしまうのです。
この世界で魔法が使えないことは差別の対象となり、魔法が使える者はみんな顔にアザの線があります。そしてアザのない者をかくまうことは犯罪とされています。
当然魔法が使えまいマッシュルの顔にはアザがありません。それを見られたのです。
レグロはその場面を見つけて、マッシュルを慌てて連れ帰ります。
マッシュルに勝手に街に行った罰として、もう1回森で筋トレしてくるように言います。その間にこれからどうするか考えようとします。
しかし、魔法警察に家を発見され、侵入されてしまうのです。
魔法警察にどれだけ痛めつけられても、マッシュルの居場所を教えないレグロ。実はレグロは子供のことから不出来なことを周りから責められており、自殺を考えていたのです。
しかし、いざ自殺をしようとした時、おくるみに包まれたまま捨てられている、顔にアザのない赤ちゃんが近くにいることに気づくのです。
その赤ちゃんこそマッシュルだったのです。
マッシュルを抱きしめたとき、初めて自分が必要とされている気がしたレグロは、たとえ血の繋がりはなくてもマッシュルの父親であり続けることを誓います。
圧倒的な筋肉の力
外にいるであろうマッシュルに「逃げろ!」と叫ぶレグロ。
その言葉を聞いたマッシュルは…、家の壁を壊し、入ってきて魔法警察の下っ端をはたき倒します。
「なぜ逃げなかった…」と聞くレグロに、
「家族だから」「僕にとっては一人しかいない」と答えるマッシュル。
しかし、そんなマッシュルに魔法警察のリーダー、元魔法局の警備隊にいたブラッドが襲いかかってきます。
過去にドラゴンを追い払った強力な魔法”ナルコムパス”がマッシュルに放たれます。
マッシュルはその魔法を…、
片手でビタンとはじき返します。
信じられない表情をするブラッド。そこで更に強力な魔法
”ナルコムパスディアゴルス”を放ちます。それをマッシュルは…、
やっぱり片手でバチンとはじき返します。
どれだけ放たれても、一切効いた様子のないマッシュル。
そして「じいちゃん杖借りるよ」とレグロの杖を持つマッシュル。
「魔法を使えたのか?」と訝しむブラッド。
そしてマッシュルはその杖をブラッドに向けて…、
思いっきりぶん投げます。
ブラッドの頬をかすめ、壁に突き刺さる杖。
ブラッド戦意喪失。
しかしここで、ブラッドは取引を持ちかけます。
“この国では、年に1度最も優秀な学生を神に選ばれし者として
「神覚者」と崇める制度がある
魔法学校に行き、それに選ばれろ
神覚者になれば、神が認めるということ、つまり世間がお前を認める
付属する金品や権利はこっちに渡してくれ、
もちろんこちらも援助はしよう”
レグロは「耳を貸すな」と叫びます。
しかし、ブラッドは
“断れば一生お前らは追われ続ける。
一生追われ続けるか、一発逆転を目指すか、どちらか決めろ”
と迫ります。
マッシュルはその質問に「のった」と答えます。
魔法が使えないのに魔法学校に行く。驚くレグロ。
そんなレグロに「またじいちゃんと平和に暮らしたいし」と
答えるマッシュル。
感涙するレグロ。
そしてマッシュルの台詞。
「それが出来ない世の中なら」
「ブッ壊すしかないでしょ」
「グーパンで」
こうして魔法が全ての世界に対し、己の肉体を武器に挑む
マッシュルの挑戦が始まったのです。
ここまでが第1話のストーリーです。
第1話を読んで
1話を読んで思うのは、非常に漫画の入りとして完成度の高い1話だということです。
世界観、家族愛、主人公の強さ、これからの目的など分かりやすく、すっと理解できます。
主人公のマッシュルは、あまり感情を表に出すタイプではないのですが、
レグロへの愛情はしっかり伝わってきます。
現在単行本は2巻まで出ていますが、今からでもそこまで時間がかかることもなく追いつけると思うので是非読んで頂きたい作品です。
以上、マッシュルーMASHLEーのレビューでした。