好きなマンガ

オススメ漫画 「シグルイ」

今日は久しぶりにオススメ漫画の記事を書いていきたいと思います。

今日書くのは漫画好きの間でも非常に評価の高い
原作 南條範夫先生・作画山口真由先生の時代劇漫画です。
ネタバレが含まれます。

私はこの漫画を初めて読んだ時、かなりの衝撃を受けましたよ。

シグルイ あらすじ

時は寛永6年9月24日、場所は駿府城内部。

駿河大納言・徳川忠長の前で行われる真剣を使った御前試合。

その第一試合、藤木源之助対伊良子清玄。

藤木源之助は左腕がなく、右腕一本のみで刀を構える。

そして伊良子清玄は盲目、そしても右足を引きずるように歩いている。

隻腕の剣士の刃は 骨を断つことが出来るのか?

盲目の剣士の刃は 相手に触れることが出来るのか?

出来る 出来るのだ

本編 一話より引用

そしてこの二人には深い因縁があった。

時は二人が出会った頃に遡るーーー。

といった流れで話が始まっていきます。

シグルイの魅力

先ほども書きましたがこの漫画は世間一般の知名度はそこまで高くはないかもしれませんが、マンガ好きの間では有名で非常に高く評価されている漫画だと私は思っています。

元々南條先生の小説、「駿河城御前試合」の第一試合の部分が描かれた漫画なんですが、作画の山口先生のオリジナルの要素が入り、大分原作とは違う仕上がりになっているそうです。

この作品の魅力はいろいろあるんですが、やはりまず戦闘描写ですね。

登場人物はほとんど全ての闘いで命がけで闘います。

闘い方は大体はお互い刀を持って斬り合います。
(銃だったり鉤爪も出てきます。)

これだけだったら他の漫画でもそんなに珍しくないんですが、この漫画は
ダメージの描写が凄いんです。

他の漫画だと刀で切られても多少傷口を手で押さえたりするくらいで特に問題なく闘ったりしてたりすると思うんですが、

この闘いはほんの一瞬で勝負がつく場面が多々あります。

確かにお互い真剣で闘っているわけですから、一度深く斬られたらほとんどそれで終わりな訳です。

そして傷口からの出血、斬られた箇所の描写がとにかくリアルです。

他の言い方をすると大分グロいです。

しかしそれ故にいかに登場人物が命がけで闘っているかが分かります。

登場人物

この漫画の主人公は上に書いた藤木源之助です。

そしてその藤木のライバルキャラとして描かれるのが伊良子清玄です。

この二人は対照的な部分と共通する部分がありますが、あえてこの二人ではないこの物語の核となる人物を紹介したいと思います。

まず一人目は

徳川忠長です。

江戸幕府を開いた徳川家康の孫であり、江戸幕府第2代征夷大将軍の徳川秀忠の三男にあたる人物です。

このシグルイは小説を元にしたフィクションですが、何人かは実在の人物が登場します。

その内の一人がこの忠長です。

作中で彼は暗君、暴君であり独裁者のような描かれ方をしています。

実在の忠長もかなり乱行のあった人物のようで酒に酔った勢いで家臣を殺したり、鷹狩りに出かけた際、薪が濡れていてなかなか火がつけられなかったお供を手打ちにしたりしていたそうです。(wikipedia参照)

作中でもちょっとしたことで暴力を振るったり、何の非もない人間の命を奪ったりしています。

ただ、この漫画の第一話で彼は切腹していますので忠長の視点で見ればこの話は回想録のようなものかもしれません。

そしてもう一人は主人公、藤木源之助の師にも当たる人物、

剣術流派『虎眼流』の開祖である

岩本虎眼です。

漫画における主人公の師匠に当たるキャラというと、大抵は仲間から慕われる人物であることが多いと思います。

亀仙人とカカシ先生とか他にも色々。

しかしこの岩本虎眼は作中でも忠長に並ぶくらい問題のある人物です。

多分この人がもう少し人格的に真っ当だったらこの漫画はここまでの悲劇になっていない気がします。

作中で彼は、「曖昧」と呼ばれる状態になります。この状態だと目はうつろで意思疎通もまともに出来ない状態。

恐らく認知症のようなものではないかと私は推測します。

そして曖昧な状態でない時は会話も出来るのですが、そういった通常の状態でも彼は非常に過激で攻撃的な考えと行動をもっています。

自分の子供である三重が可愛がっている燕の親子を巣ごと殺したり、三重の母親であり自分の妻が首を吊って自殺したときも一切悲しんだ様子を見せず、「たわけ」と言い放ったり。

源之助は最後まで彼を師匠として慕っているのですが、もう少し優しい師匠と出会えていればよかったのになあと思わずにいられません。

最後まで読んで

この漫画は全84話で完結しています。

ネタバレになりますが、この漫画の結末は非常に悲劇的な内容となっています。

それでもこの漫画がここまで沢山の人に愛されるのはこの作品に込められた熱量、そして登場人物が「死狂ひ」だからでしょう。

正に命をかけた闘い、そこに惹かれるのではないかと思います。

私もこの作品の登場人物の半分でも死狂ひになればすぐにブログで大金を稼げるようになるでしょうね。

もう少し頑張ります。