今日はオススメ漫画紹介です。
今日私ライオネルがオススメしたい漫画は甲斐谷忍先生の
「ONE OUTS」(ワンナウツ)です。
甲斐谷忍先生といえば、ドラマ化された
「LIAR GAME」(ライヤーゲーム)が有名ですが個人的にこの
ONE OUTSはLIAR GAMEに負けないくらいの名作だと思っています。
それでは紹介させて頂きます。ネタバレが含まれます。ご注意下さい。
どのような漫画か?
この漫画は日本のプロ野球界を舞台にした漫画です。
野球漫画であることは間違いないのですが、一般的な野球漫画とは一線を画すものであるということです。
野球をスポーツとしてというよりも「勝負事」として捉えている漫画です。
- この漫画のスタート
物語はリカオンズというパリーグのプロ野球チームの主砲である
児島 弘道(こじま ひろみち)が沖縄で仲間と一緒にミニキャンプを行うところから始まります。
そこにいたのがこの漫画の主人公、名は渡久地 東亜(とくち トーア)
沖縄の空き地で行われる賭け野球のゲーム「ONE OUTS」で圧倒的強さを誇る最強の勝負師です。
この2人が出会いから物語が進んでいくのです。
児島は弱小球団である自らが所属するリカオンズを優勝させるために渡久地をリカオンズに招き入れます。
ここからリカオンズの快進撃が始まります。
野球漫画へのアンチテーゼ
単行本の2巻のカバーの内側に作者の甲斐谷先生のメッセージが書かれているのですが、これによると
あらゆる野球漫画のアンチテーゼとしてこの作品はつくられています。
1つは、主人公のピッチャーが剛速球を投げないこと。
1つは、努力と根性が必ずしも勝利に結びつくとは限らないこと。
そして最も重要なことは、主人公が悪党であること。
単行本 2巻の裏表紙より 引用
そう書いてあります。
甲斐谷先生が言われるようにこの漫画の主人公、渡久地は悪党です。
ただ、私利私欲のために人を苦しめるような悪ではなく、勝負に対し誰よりも真剣に向き合っている、勝つためには非情にもなる、という点が大きいと思います。
先ほども書きましたが、渡久地は児島に連れられて
パリーグ(パリーグは我々の世界ではパシフィック・リーグの略ですが、この漫画ではパラダイス・リーグの略となっている)の球団リカオンズに入団します。
このパリーグで圧倒的な強さを誇り、常勝軍団として君臨しているのが
千葉マリナーズ。昨年までの4年連続リーグ優勝。3年連続日本一。
ソフトバンク並に強いと言っていいでしょう。
このマリナーズは強打者が揃っている「打」のチームなのですが、その中でも天才と呼ばれるのが、高見 樹(たかみ いつき)です。
天才的なバッティングセンスと優れた動体視力を持つ彼は、渡久地のライバルともいえる人物です。
渡久地と高見は、個人でもチームでも優勝をかけて闘っていくことになります。
特徴的な部分
お前らは 勝負というものを勘違いしている
勝つというのは力において 相手を上回る事でもましてや 幸運を待つ事でもない
勝つとは すなわち…
負かす事 蹴落とす事
つまずいたヤツを踏みつぶす事
ドブに落ちたイヌを棒で沈める事
ぱっくり開いたキズ口に塩をすり込む事
勝ち残る事は屍を越える事だ…決して美しい事じゃない
むしろ残酷な事なんだ
それでも頂点に立ちたいと言うのなら
鬼になれ
単行本 4巻より 引用
上記は渡久地の台詞です。勝負師としての覚悟が分かる私も好きな台詞の一つです。
この漫画は野球の技術の部分の解説もよく出てくるのですが、それだけでなく野球規則についても細かな説明が出てくる回があります。
それは何故か?
渡久地は野球を競技では無く遊戯(ゲーム)と考えています。
つまり勝つためにルールの盲点をついてくるのです。
一般的な野球漫画とは違う展開に「この後どうなるんだ?」と気になってついついページをめくる手が進んでしまいます。
そしてリカオンズとマリナーズ以外のパリーグの4球団もそれぞれ個性があり、魅力的なキャラクターが沢山出てきます。
ただ、注意して頂きたいのですが、現在日本のプロ野球ではクライマックスシリーズという制度が採用されていますが、この漫画の連載中はその制度がまだありません。
実際に読まれる場合はそこのところはご注意下さい。
他とはひと味違う「勝負師」が主人公の野球漫画
「ONE OUTS」是非一度読んでみて頂きたいです!
よろしくお願いします!