今日もオススメ漫画の記事を書いて書いていきたいと思います。
今回紹介するのはでむにゃん先生の「FX戦士くるみちゃん」です。
こちらの漫画なんですが、元々新都社(にいとしゃ)という2ちゃんねるのニュー速VIP版から始まったウェブコミック及びウェブ小説の投稿サイトに掲載されていました。(昔ワンパンマンもここに登録されていたみたいです。)
何故今回この漫画について書かせてもらおうとしたかというと、このFX戦士くるみちゃんがこのたびめでたく商業連載されることが決まり、先日連載が始まったからです!
おめでとうございます!
しかし元々web版で連載していた方の漫画も現在読むことが出来ます。
私も以前に全て読ませて頂き、面白いと思っていたので今回の商業連載化はとてもうれしく思っています。
今回、この漫画がどのようなストーリーなのか、私がどのあたりが面白いと感じたのかそういったことを書いていきたいと思います。
ネタバレありです。
よろしくお願いします!
【補足ですがFXとは外国為替証拠金取引のことです。】
FX戦士 くるみちゃん
この漫画の主人公「福賀くるみ」は14才の頃、母親の福賀梢がFXで大金を溶かしてしまったことに気づきます。
その額、なんと2000万円。
くるみの父は仕事で転勤する際、
「くるみが転校ばかりになってなってしまっては可愛そうだ」と単身赴任生活を選択します。
そして妻の梢に
「経済面での心配はしなくてもよい」
「家と子供の事にだけ集中してほしい」
と伝えます。
「しかし私は他にもまだ出来る事があるのではないかと……」
梢はそのように考えていました。
そんな時、FXに出会い、2000万円を使い切ってしまったのです。
くるみに「お父さんには言わないで」と言う梢。
両親が離婚するかもしれない。そう思った梢はそれを了承します。
しかし借金を返すため毎日のように働く梢は日に日にやつれていきます。
そして父親が単身赴任から帰ってくる日、くるみは梢に対し
「父にお金を使ってしまったことを正直に話そう」と提案します。
しかし梢はそれを拒否。そんな梢に対しくるみは声を荒げてしまい
梢の代わりに買い物に行くため、アパートを出てしまいます。
残された梢は「支払い…行かなきゃ……」と力無く呟き家を出ます。
そしてアパートに帰ってきた父・郁夫と再会するくるみ。
「お母さんが帰って来ないの…連絡もつかない…」震える声で父に伝えます。
そこに1本の電話がかかってきます。夜遅くかかってくる電話に対し訝しげに感じながらも電話に出る郁夫。
その電話は病院からの電話でした。道端で倒れていた梢が緊急搬送されたと。
しかし発見が遅かったらしく…。
そのまま梢は帰らぬ人となりました。
(絶対泣いてやるもんか…っ!!お母さんはバカだ!私をもっと頼っておけば死なずに済んだのに…っ!)
葬儀で意地をはるように涙をこらえるくるみ。
しかし子供の頃の母との思い出が頭をよぎり、霊柩車に運ばれていく母を見て涙を流すのでした。
そして時は流れ、20歳になったくるみ。パソコンの前に座り、
『長かった……
この5年間いっぱい勉強して自分なりの戦略を考えた
アルバイトして軍資金も貯まった
多分これは自分を満足させるための戦い…
私が2000万円稼ぐことが出来たならお母さんは死ぬことはなかった
その証明をしたい…私ならできる…
私に全部任せておけばよかったと天国のお母さんに思い知らせてやるん
だ…!
お母さんーーー』
絶対取り返してやる
こうしてくるみはFXの世界に足を踏み入れる…。これが序盤のストーリーです。
登場人物
この漫画の主要人物はくるみの他に2人。
小金萌智子(こがねもちこ)20歳と山師芽吹(やましめぶき)20歳の2人です。
この2人はくるみと同じ大学に通っています。
まず萌智子なんですが恐らく彼女は作中一番FXに対する知識を持ち
作中最も心に闇を抱えているキャラでしょう。
そして芽吹は萌智子とは対照的にFXの詳しい知識、そして大金を動かす覚悟もないままくるみ、萌智子と共にFXを始めてしまいます。
3人がそれぞれの人生にお互いに影響を及ぼしていきます。
この3人がどのような道を歩いて行くのか…。
その部分にも注目しています。
注目部分
私が読んでリアルに感じたのはFXチャートが上がったり下がったりによる
キャラクターの表情ですね。
FXはやり方によっては一瞬で何万円、何十万円勝ったり負けたりします。
(勝つ負けるという表現が正しいか分かりませんがそのように書かせて頂きます。)
1日で一般人が想像を絶するような大金を得ること、逆に失うこともあり得る世界です。
そして勝ったときの嬉しそうな表情、負けたときの表情は正に絶望を感じさせます。
徐々に損失が増えていくのに損切り(損益を確定させそれ以上の損失を防ぐこと)出来ない場面なんて正にリアルです。
簡単に大金を動かせることの恐ろしさを感じます。
FXのことも作中ある程度詳しく書かれており、専門用語についても知ることが出来ますのでFXに詳しくなくても漫画として読み進めることが出来ます。
作中の時代背景を考えると描かれているようなことが実際に現実世界でも起きて、大損した人も沢山いるんだろうなと思います。
今後の展開
このFX戦士くるみちゃんはWeb版では第23話まで公開されているのですがその時点ではまだ続きがあると思えるような終わり方です。
実際サイトを見ると第三部 第24話 呪い(仮題)と続きの予定が書かれており、商業連載によってWeb版の続きが書けなくなる訳ではありません、とも書かれています。
私としては商業連載、Web版連載両方を追いかけて応援したいと思っています!
あとこの漫画における補足なんですが、Web版の方ではでむにゃん先生が作画をしておられますが商業連載の方は炭酸大好き先生の作画となっております。
それともう一つ、この漫画は2014年前後が主な舞台となっているため、2021年現在とFXの仕組みや流行とは違う箇所があるかもしれません。
この漫画を読んでFXを始めようと思った方はご注意下さい。
このブログを読んでこの作品に興味を持たれた方、是非Web版の方だけでもまず読んでみて頂きたいと思います。23話無料で読めます。
そしてコミックフラッパーの方に掲載されている商業連載の方も応援して頂ければなと思います。
よろしくお願いします!