前回はむぶさんが230万円の借金を作るまでを、書かせて頂きました。
奥様に内緒で230万円という大金をプロミスとキャネットから借りてしまったむぶさん。1ヶ月で自由に出来るお金は毎月のお小遣い30000円、しかし毎月の返済は200万円借りているプロミスが38000円。30万円借りているキャネットが10000円、合計48000円。つまり
48000ー30000=-18000、となり、18000円足りないわけです。
そこでむぶさんは毎月の返済に足りない金額をパチスロで稼ごうとするわけですが、はっきりいってその理論は破綻していると言わざるをいません。
だってパチスロやFXが負けまくったことが主な原因で借金を作ったわけです。それをパチスロで返そうとすることがもうおかしいですよね。
しかし、むぶさんはなんとか家族にばれないように孤軍奮闘するわけです。
様々なお金をごまかすむぶさん
毎月不足している分をパチスロで勝てればいいのですが、そうそう上手くはいきません。逆に減ってしまうこともあります。そこでむぶさんはあの手この手でしのごうとします。その方法とは、
- 家族共用の貯金箱からお金を借りる
- 仕事の関係者からお金を借りる
- ちょっとパチスロいきたいからお金出してくれない?と奥さんからお金をもらう(勝ったら少し多めに返す)
- 部屋の中を掃除するふりをして、不要品をリサイクルショップに売る
- 会社からの期末手当(現金支給)からお金を抜き取る(その際に入っている明細を自分で改ざんした明細と入れ替える)
- 会社からの報奨金を家族に知らせず懐に入れる。
- 下請けの会社の社長さんからもらった奥さんのお父さん宛の見舞金を使いパチスロを打つ
と多種多様のやり方でその場を必死でしのいでいきます。こんなギリギリの生活をしているので、途中でむぶさんは財布に1000円もないような状況ななったり、常に借金の返済を考えたりするような状況になります。
ただ、ブログを読んでいて思うのはむぶさんはお金がない割には、
パチスロをかなり適当に打ってると思いました。
どういうことかというと、パチスロを打ったことがある人なら大体分かると思うのですが、パチスロ台には設定というものがあって(大体の台は1~6)高設定の台を狙うのが勝つために必要になってきたりするわけです。
他にもゲーム数狙いとかゾーン狙いとか天井狙いとか勝つための努力が色々あるんですがそれらをほとんどしないわけです。
一応台に対する知識はそこそこあるようなのですが、勝つための基本ともいえる、前日に打つ台の目星をつける下見もほとんどしてません。
打ちたい台を気の向くままに打ってる、そんな感じがします。
勝ち続けられる訳がないんですね。
以前、パチスロの雑誌に載っているパチスロライターさんの漫画で
「いくらパチスロを頻繁に打っているからといって、自分を律することができて勝つために最善を尽くしている人を依存症と呼ぶべきではない」といったことが書かれていたのですがその通りだと思います。
しかし残念ながらその基準だと、むぶさんはギャンブル依存症と言わざるをえません。
遅延損害金
むぶさんのブログを読んでいて、一つ勉強になったことがあります。それは遅延損害金という言葉です。遅延損害金(延滞利息、延滞損害金など色々な言い方がある様子)とは借金の返済が遅れた際にペナルティとして支払う物で、利息よりも高い金額がとられるといったものです。
利息は返済期日までに発生するもの、遅延損害金はそれ以降に発生するものであり、二重にとられるといったものです。
むぶさんはしょっちゅう支払いを延滞するので遅延損害金がどんどん膨れ上がってしまいます。それで遅れてでもなんとかして払うのですが、ほとんどが遅延損害金として取られるので、元金が全然減らないというとんでもなく辛い状況に追い込まれる訳です。
返済が期日までできない、そうすると当然消費者金融から連絡が来る訳ですが、自宅に連絡がくると困るむぶさんはこまめに消費者金融に連絡し、先延ばし先延ばし粘ります。読んでいてこんなの長くは持たないよ…と誰もが思うのでは?と考えてしまいます。
それでも家族にだけはバレないように踏ん張ってきたむぶさんですが、ついにその時を迎えてしまいました…。
自宅に届くプロミスからのハガキ
2017年9月13日のブログ、タイトル「借金がバレました。」で、むぶさんはついに奥様に借金がバレたことを告白しています。
延滞に延滞を重ねていたプロミスからついに自宅に手紙が届いてしまったのです。奥様から届いた「プロミスから手紙来てるけど、どうしたの?」といった内容のメールを見たとき、むぶさんは全身から鳥肌が立ったけど、少し安心感もあったと伝えています。
子供達を奥さんの実家に預け、公園の駐車場で車の中で今までのことをカミングアウトしていきます。
- スロットに通い借金を重ねたこと
- 更にそれを返そうと借金を重ねたこと
- それを取り返そうとFXに手を出し失敗したこと
話し合った結果、とりあえずその時催促が来ている借金は奥さんがATMでおろして払ってくれました。
そして、今後はむぶさんのお小遣いを減らし、足りない分は家庭から出ることになりました。つまりお小遣いをパチンコ、パチスロで増やす必要が無くなった訳です。
むぶさんはこの時、
「それで全然いい、もうギャンブルなんてしたくない、スロットなんてしたくない、だって勝てるわけない。あんなもん。」
と心境を綴っています。そしてこの日のブログは
「僕は今度こそ、真っ当になる。」
と締めくくられています。あれほど嫌だった奥様バレをしてしまい、気持ちが楽になったのでしょう。真っ当な人間になると決意を固めるむぶさん。
しかし…むぶさんの借金はこれで終わらなかったのです…。